Raspberry Piに64bit版Linuxをインストール Fedora 28

2018年5月 Fedora 28がリリースされました。

前回のFedora 27と同様に、Raspberry Pi 3で利用可能な32ビットarmv7l版と、64ビットaarch64版が同時リリースされています。

aarch64版のインストール手順を記録しておこうと思います。


※19.11.4追記:より新しいFedora 31をインストールされる場合、宜しければこちらの記事を御覧ください。


Fedora 28 aarch64版のインストール手順

microSDカードイメージのダウンロード

こちらのページからRaspberry Pi用のmicroSDカードイメージをダウンロードします。

Workstation、Server、Minimalの3種類が選択できるようです。

おうちの環境依存かもしれませんが、Workstationは起動しましたが動作が重く、Serverはうまく起動せず、Minimalは何度か電源を入れ直して起動しました。

初期設定後、比較的動作が安定したMinimalのインストール手順を記載致します。


イメージをmicroSDカードへ書込み

こちらのページからFedora Media Writerをダウンロードしてインストールします。

Fedora Media Writerを起動します。

Custom imageを選択、ダウンロードしたRaspberry Pi用のFedora 28イメージを選択してmicroSDカードへ書き込みます。


起動前のmicroSDカードのパーティション拡張

fedora wiki Architectures/ARM/Raspberry Piを拝見すると、他のLinux環境がある場合は、事前にgpartedを使用してパーティションを拡張できるようです。

gparted /dev/XXX

また後からgrowpartを使って拡張する方法も紹介されています。

/(ルート)パーティションは、どうやらaarch64版はext4、armv7l版はxfsでフォーマットされているようです。


aarch64版Fedora 28起動

作成したブート用microSDカードをRaspberry Pi 3にセットして起動します。

1分程度待っていると、ペンギンさんが表示されます。

その後、自動再起動するようです。

Workstation版は、画面が表示されて、初期設定が可能のようです。

Server版は画面が表示されず、不安定な印象です。

Minimal版は、何度か手動再起動すると、初期設定画面が表示されました。


Minimal版初期設定

次の値を入力して初期設定しました。

  1. Language Settings
    • 39)Japaneseを選択
    • 1)Japanese (Japan)を選択
  2. Time Settings
    • 2)Asiaを選択
    • 72)Tokyoを選択
  3. Network configuration
    • IPアドレスの設定等、必要があれば設定
  4. Root password
    • 必ずパスワードを設定
  5. User creation
    • 後からでも作成可能、必要があれば設定

初期設定後、rootユーザーでログインが可能です。

このような感じで、aarch64版Fedora 28を確かにRaspberry Pi 3で起動することができました。


パーティションの拡張

Fedora 28 aarch64版は、resize2fsでパーティションの拡張が可能のようです。armv7l版の場合、xfs_growfsを使用するようです。

growpart /dev/mmcblk0 4
cfdisk /dev/mmcblk0
resize2fs /dev/mmcblk0p5
  1. 拡張パーティション(/dev/mmcblk0p4)をgrowpartコマンドで拡大します。
  2. cfdiskで/dev/mmcblk0p5をResize→Write→yesを入力して確定します。
  3. resize2fsコマンドでファイルシステム(ext4)に変更を反映しました。


アップデート

次のコマンドでアップデートを行いました。

dnf up

net-tools、Cockpitのインストール

minimal版はifconfig等のネットワーク関係のツールが入っていないため、net-toolsをインストールしました。

dnf in net-tools

IPアドレスの確認後、Webブラウザから管理できるように、Cockpitをインストールしました。

dnf in cockpit
sudo systemctl enable --now cockpit.socket
sudo firewall-cmd --add-service=cockpit
sudo firewall-cmd --add-service=cockpit --permanent

これでWebブラウザからRaspberry Piの稼働状況の確認や管理が可能になりました。URLは以下になります。

https://<Raspberry PiのIPアドレス>:9090

Raspberry 3 Model Bで試した範疇ですが。

Fedora 27のリリース時

と比較しますと、Fedora 28は不安定な印象です。

Fedora 27はRaspberry Pi 3 Model B+はサポート外でしたが、Fedora 28は正式に対応しています。

Model B+は手持ちではありませんので、試していませんが、もしかしたらそちらに最適化されているのかもしれません?

初期設定は少し大変ですが、初期設定後は比較的動作が安定するようですので、いろいろと試してみようと思います。

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