LiPoバッテリー関連製品の覚書

シングルボードコンピュータや、ワンチップマイコンでなにかメカ的なものを作りたい時。

必ず必要になるのはバッテリー。

特に、大きなパワーを生み出す電力が必要な場合は、USBバッテリーでは全く問題になりません。USBは電子機器用のため、モーター等の電力系の機器には無力です。

そこで登場するのがリポ・バッテリー。

バッテリー本体のほか、充電器やコネクタ、PDB(電源配分基板)などの覚書です。


LiPoバッテリー関連製品の覚書

セル数と電圧の関係

LiPoこと、リチウムポリマーの電圧は、1セルあたり3.7Vのようです。

  • 2セル=7.4V
  • 3セル=11.1V
  • 8セル=29.6V

よく使うのは、2~3セルのあたりでしょうか。12V範囲内。

本当に大きなパワーが必要な場合は、8セル、30Vというのも選択肢にあるようです。

手元のバッテリーチェッカーは8セルまで対応していますが。セル数が多いバッテリーは、充電器が問題になりそうです。


C値・Cレートはパイプの太さ

C値、Cレートは、瞬間的にどのくらい大きな電力を取り出せるかどうか、を表す値でしょうか。

パイプの太さといいますか。Cレートが大きいほど、大きな電力を取り出せます。変わりに、バッテリーの持ち時間は減りますが。

これは、モーターなどの負荷に使用するデバイスが、どのくらいの電力を必要とするかで決める感じでしょうか。ちなみに電圧は、パイプに流す力の強さをあらわします。パイプが太くて、流す力が強い(電圧が高い)と、大きな電流が流れて、大きなパワーを生み出すイメージでしょうか。


バランス充電器

充電器のほうは、3セルあたりまでが一般的でしょうか。充電はバランス端子を使用しますが、セル数で電極数が決まること、端子の規格が共通化されていることから、コネクタに差し込めれば充電できる感じでしょうか。

私はこちらの充電器を実際に使用しています。

2セル・3セルに対応しています。バッテリーチェッカーとしても使用可能です。


保管・持ち運び用ケース

リチウムを使用しているということで、空気に触れると自然発火する可能性があります。

具体的には、長期間保管することで、製品が劣化して空気に触れる可能性があります。また持ち運ぶ時に振動で傷がついて発火する可能性がありますので、保管・持ち運びともにケースに入れる必要があります。

  1. 難燃性:燃えない材料
  2. 耐熱性:仮に燃えても変形しないこと 熱を逃さず飛び火を防ぐこと
  3. 密閉性:リチウムのような危険な物質が飛び散らないこと
  4. 防水性:水濡れの発火を防ぐこと

この条件をクリアする保管・持ち運びケースですが。

私は弾薬箱一択です。

M60用の7.62mm M82 NATO弾 M13リンクですぐ使える200発(何の話だ

弾薬箱は、耐火・耐爆・防水・そして持ち運ぶための取手と強度を持っています。

弾薬箱は、高品質な製品がAmazonさんで安く手に入ります。(物騒だな

30 Calは7.62mm弾用。少し大き目の50 Calは、重機関銃と対物ライフル向けの12.7mm弾用でしょうか。それぞれM19A1、M2A1という弾薬箱形式になります。

仮に、値段が手頃な「リポバッテリーバッグ」を選択したとして、上記の3つの条件を満たせますか?発火した時に、本当に安全ですか?水濡れほんとうに大丈夫でしょうか?

弾薬箱は蓋にパッキンがついており、密閉性、防水性能が高い特徴があります。リチウムは水没しても発火します。弾薬箱は、火薬を濡らさないように防水処理されているため、この条件もクリアできます。


コネクタ

XT60

バッテリー用のコネクタは、Amazonさんで購入すると、安くて高品質な製品を入手できます。海外通販で購入すると値段が高くなって損をします。(経験済み

XT60コネクタは、バッテリーを接続する端子に使用する感じかと思います。

Deans Tコネクタ

モーター等の負荷を取り付ける端子は、Tコネクタを使用する感じでしょうか。

ラジコンで使用されたコネクタのため、コンパクトで狭い空間での配線に対応しつつ、大きな電力を供給することが可能です。

電子(電気を信号として使用する)工作用のコネクタを使用すると、大きな電力=過負荷がかかり、危険です。発火する場合もあるため、必ず電力(電気をエネルギーとして使用する)用のコネクタを選択しましょう。


リポバッテリーの選択基準

まずは、電気的な選択の基準ですが。

  1. セル数=電圧(7.4V,11.1V)
  2. Cレート=瞬発力
  3. 蓄えられる量=容量(◯◯mAh)

用途で言いますと、ドローン(ラジコン)、エアガン向けがメインでしょうか。

使用するデバイス(モーター)により、電圧(セル数)とCレートが決まるため、こちらが電気的な検索の条件となります。

ドローンは、マルチコプター以外にも、車や船もあります。重さも重要な条件になります。

欲を言えば、電源容量が大きく、耐用年数が長く、安全(丈夫)な製品を安く購入したいものです。そのあたりの基準を考えますと。

  1. 重量=ドローンは軽いほうが良い
  2. 耐用年数・充電/放電可能回数=劣化具合
  3. 安全性=丈夫・発火しない

セル数・Cレートから仕様が決まり、その中で容量が大きく、軽くて、丈夫な製品を選ぶ感じでしょうか。


PDB 電力配電基板

追記予定です。

作りたいロボットやドローンの種類によりますね。

  • DC(ブラシあり)モーター
  • ブラシレスモーター
  • ステッピングモーター
  • サーボモーター

シングルボードコンピュータやワンチップマイコンで制御しつつ、電力の大きなモーターを動かすかの問題です。

電子工作の範疇でサーボモーター制御はこちらの記事になります

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PDBと、エレクトリック・スピードコントローラー(ESC)のお話になります。


ドローン(ラジコン)やロボットを作ろう!となりますと。バッテリーは大きな問題になります。

世の中には、電力(電気をエネルギーとして使用する)用途、電子(電気を信号として使用する)用途それぞれのコネクタとケーブルが存在します。

正しいコネクタや配線を使用しないと、過負荷がかかり、故障や発火といったトラブルに繋がります。バッテリー周りは、電力系統のコネクタやバッテリーが必要になります。

余った電子工作向けのコネクタを使用せず、大きな電力を取り扱える適切なバッテリー環境を整えましょう。

PDB(電力配分基板)まわりは、ドローンの種類によって決まります。

その当たりは追々、記事に書き足させて頂こうと思います。

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