ワンボードマイコンとシングルボードコンピュータの違いは
シングルボードコンピュータ
具体例
2018年現在は、大きく2つの種類、ARM系とx86系があるかと思います。
- ARM系
- Raspberry Pi
- Tinker Board
- (その他多数)
- x86系
- LattePanda
- UP Board
昔はPowerPCとか・・・(遠い目
特徴
- LinuxやAndroid(ARM系)、Windows(x86系)のOSをインストールして動かす事ができます。
- ディスプレイやキーボード、マウス等を接続することができます。
- 1枚の基板(シングルボード)に、CPU/GPU等を統合したSoc(System on chip)とRAM(メインメモリー)、各種入出力端子(GPIO、USB、LAN、Wi-Fi、Bluetooth等)を搭載しています。
- eMMCやmicroSDカードなどのストレージにプログラムやデータを入れて、RAMにロードして実行することができます。
- GPIOはUART、I2C、SPI等のインタフェースを備えていて、各種デバイスを接続する事が可能です。
- 汎用的なマルチタスクOSが動作するため高機能な反面、マイクロ秒、ミリ秒単位のリアルタイム系のデバイス制御は少し難しいかもしれません。
- 近年、様々なプログラムをダウンロードして実行できるため、プログラミングの知識が無くても気軽に遊ぶこともできます。(Raspberry Piはマインクラフトも動きますし)
ワンボードマイコン
具体例
- Arduino
- PICMICRO
- H8
特徴
- 汎用的がOSが動かないところが、シングルボードコンピュータと大きく違う感じがします。
- ディスプレイやキーボードは基本的に接続できないと思います。
- CPU(演算機能)やメモリー(レジスタ)、ストレージ(フラッシュROM)があり、プログラムを格納して実行する事ができます。
- GPIOに各種デバイスを接続できるとことは、シングルボードコンピュータと共通しています。
- リアルタイム系の処理は、ワンボードマイコンのほうが得意な感じです。
- 専用のアプリケーション・プログラムを作成する必要があります。使用するためには、プログラミングの知識は必須かと思います。
- FPGAのように、演算機能そのものをプログラミングできるもの(信号処理用のDSPを作ったり)は、まさに「マイコン」と呼ぶにふさわしい感じがします。(個人的な意見です)
こういうふうに整理させて頂きますと。
見た目はほぼ同じなシングルボードコンピュータとワンチップマイコンですが、それぞれできること・必要なスキルが異なることがわかります。
うまく使い分けたり、時には組み合わせて、楽しく使えると良いかと思います。
シングルボードコンピュータをお探しでしたら、よろしければこちらの記事を御覧ください。
コメント
今どきの定義だと仰るような分類になるのでしょうね。
70年代にTK-80にハマった年寄りである私のイメージは次のようなものでした。
シングルボードコンピュータ(SBC):IntelのSBC-80/20(CPUは8080)、SBC-86/30(CPUは8086)など(当時としては)大規模なシステムを構成できるタイプのCPU基板。何枚ものメモリ基板・I/O基板を繋ぐ為に拡張バスが立派。とても高価
ワンボードマイコン:NECのTK-80など16進キーボードと7セグメントLEDを備えた学習用ないしは小規模システム用のCPU基板。拡張バスが無いか簡易版だが安価。
PowerPCで遠い目をされておられますが、オールドマニアからすればまだまだ新しいです。