Raspberry Pi 4でUSBストレージから起動したFedora 37のパーティションを拡張するには

Raspberry Pi 4に、容量1TBのUSB HDDを取り付けて。

64ビット版Fedora 37 Serverを起動してみました。

ルートパーティション/dev/mappser/fedora-rootの容量を見てみますと、5.6GB確保されています。

HDDは1TBの容量なのですが・・・そうですか5GBですか?

というわけで。Fedora 37をUSBストレージから起動し、残りの900GBの容量を、ルートパーティションに割り当てる手順を記録させて頂こうと思います。


使用する機材

Raspberry Pi 4はメモリー4GB版を使用しました。

microSDカードは不要です!

USB接続の、容量1TBのHDDを使用しました。

Raspberry Pi 4にコンセント1つでUSB 3.0 HDDを接続するには
Raspberry Pi 4はUSB 3.0端子が搭載されました。 高速なUSB 3.0対応ストレージを接続できますが、バスパワーの2...

こちらの記事のように、Y字パワーケーブルを使用して、2.5インチのUSB HDDを接続しました。


Fedora 37 Server起動用USBストレージ作成手順

その前に。Windows PCを使用して、USBストレージにFedora 37 Serverイメージを書き込みました。

具体的な手順は、microSDカードを使用したこちらの記事と同様です。

Raspberry Pi 4でFedora 37 Serverを起動してみました
Raspberry Pi 4で。 64ビット版Fedora 37 Serverを起動してみました。 起動用microSDカードの作成...

画面表示のSDカードではないのですが。

USBストレージに関しても、全く問題なく「Fedora-Server-37-1.7.aarch64.raw.xz」ファイルを書き込む事ができました。


Raspberry Pi 4ブートローダーの更新

Raspberry Pi 4のブートローダーEEPROMを最新版に更新するには
令和4年、2022年12月現在。Raspberry Pi 4のブートローダーは、このような画面なのですね。ふむふむ。 公式のRaspb...

ブートローダーは、2022年12月7日版に更新済みです。microSDカードとUSBストレージの両方からの起動が可能です。


USBストレージからFedora 37 Serverを起動

起動後、暫く待つと初期設定画面になります。

以前、microSDカードで起動した時と同様に、言語→タイムゾーン→ネットワーク→ルートパスワード→ユーザ作成を行います。

こちらの記事の内容となります

Raspberry Pi 4でFedora 37 Serverを起動してみました
Raspberry Pi 4で。 64ビット版Fedora 37 Serverを起動してみました。 起動用microSDカードの作成...

初期設定完了後、ログインしました。

ルートパーティションを確認しますと、ファイルシステムは/dev/mapper/fedora-rootになっています。

問題は容量で、5.6GB確保されています。

USBストレージの残りの容量を使用するため、次にこのルートパーティションを拡張しようと思います。


swapパーティション・他のパーティションを作成する場合

サーバとして運用する場合は、念のためswap領域を作成したほうが良いかと思います。

swapパーティションと、他のパーティションを作成する場合は、ルートパーティションを拡張する前に作っておく必要があります。

こちらの記事になります。

Raspberry Pi 4版Fedora 37のswapパーティション追加手順
USBストレージから起動したFedora 37 Serverですが。 何かビルドしたりなんだりする場合、swap領域があったほうが、動...

なお、swap領域は、パーティションではなく、swapファイルで作成することも可能です。

私はswapパーティションを作っておきましたが、お好みの方法で問題無いと思います。


Raspberry Pi 4 Fedora 37のルートパーティション拡張手順

何か公式資料を探したのですが。

私には見つけられませんでしたので、手探りで独自で行った方法になります。ので、ご了承下さい。

cfdiskによる/dev/sda3パーティション拡張

sudo cfdisk /dev/sda

cfdiskでパーティションを確認したところ、確かにFree spaceが存在します。

/dev/sda3が/dev/mapper/fedora-rootにマッピングされているため、まずは/dev/sda3パーティションを拡張します。

ここではすべての空き容量を/dev/sda3に割り当てていますが、swapパーティションを作成したい場合は、別途作成が必要です。

  1. /dev/sda3パーティションを選択します
  2. 下部メニュー「Resize」を選択します。
  3. 新しいサイズは最大容量が表示されます。エンターを入力しました。
  4. 容量が変わったことを確認し、「Write」を選択します。
  5. 「yes」を入力します。
  6. 「Quit」で終了します。

以上で/dev/sda3パーティションの容量が変わりました。


lvsサイズ変更

pvsコマンドで容量を確認しました。

対象が/dev/sda3と確認できましたので、pvresizeとlvresizeコマンドで拡張します。

sudo pvresize /dev/sda3
sudo lvresize -l +100%FREE /dev/mapper/fedora-root

最後にファイルシステムxfsを拡張しました。

sudo xfs_growfs /dev/mapper/fedora-root

以上でルートパーティションの拡張が完了しました。

2.5インチの1TBのHDDを使用しましたが、確かに975GB確保されています。


OSのアップデートはお忘れなく

パーティションの拡張が完了しましたら、更新を忘れずに。

sudo dnf update -y

更新せずに再起動しましたら、起動しなくなった場合がありました。

それ以降、必ずこまめに更新するようにしました。

念のためご注意下さい。


以上のようなかたちで。

Raspberry Pi 4にUSBストレージを取り付けて。

Fedora 37 Serverを起動することができました。

ルートパーティションの容量は、cfdiskやpvresize等のコマンドで行うことができました。

これで、microSDカードの故障や、容量不足に悩まされることなく。

64ビットOSでRaspberri Pi 4の性能を最大限に引き出すことが可能かと思います。

Fedora 37から正式にRaspberry Pi 4がサポートされましたので、今後の更新も行われるため、長期間使用することも可能かと思います。

さて。何をインストールしましょうか?

※22.12.11追記:Fedoraの静的IPアドレスの設定はこちらの記事になります

Raspberry Pi 4版Fedora 37のIPアドレス設定等コマンド覚書
先日、Raspberry Pi 4でFedora 37 Serverを起動しました。 システムの更新や、ホスト名の設定等。 ...
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