Raspberry Pi HQ Cameraの画角は?

Raspberry Piに取り付け可能なHQカメラと、純正6mm広角レンズ、16mm望遠レンズを入手してみました。

以前、Raspberry PiカメラモジュールのCSマウント・M12マウントレンズの画角を調べてみました。

新しいHQカメラモジュールは、12.3Mピクセルの高性能なイメージセンサーが搭載されました。さらに赤外線カットフィルターが搭載されており、昼間の撮影は豊かな色彩に期待できそうです。

HQカメラに純正レンズを組み合わせた場合の画角はどのような感じか、記録しておこうと思います。


Raspberry Pi High Quality Cameraとは

HQカメラモジュール本体

Raspberry Pi High Quality Camera(以下HQカメラモジュールと呼称致します)は、カメラモジュールV2と同様に、Rasberrp PiのCSI端子に接続することが可能です。

カメラモジュールV2はSony IMX219を搭載し、画素数は3280 × 2464 pixelsでした。

HQカメラモジュールは、12.3M画素のSony IMX477イメージセンサーを搭載し、画素数は4056 x 3040 pixelsになります。

詳細なスペックは、公式サイト上のマニュアルを御覧ください。

ちなみに私はHQカメラモジュールとレンズを「海賊ロボ忍者さる」さんで購入しましたが、Amazonさんでも取り扱いが始まったようです。

HQカメラモジュールは三脚用のネジ穴があるため、上図のように背の低い三脚と組み合わせると設置が容易です。


CGL 6mm CSマウントレンズ

こちらは6mmの広角レンズになります。HQカメラモジュールにレンズをそのまま取り付けるかたちです。

3MP-HDとありますので、解像度は3Mピクセルのようです。IRの記述もありますので、赤外線フィルタが入っており、昼間の撮影に向いているレンズかと思います。

画角や画質は、記事の後半に記載致します。


CGL 16mm Cマウントレンズ

こちらは16mmの望遠レンズになります。HQカメラモジュールに付属している「C-CSアダプタ」を取り付けないとピントがうまく合いませんでした。

ということは、HQカメラモジュール本体はCSマウントのようです。16mm望遠Cマウントレンズを取り付ける場合、C-CSアダプタ(マウントスレッド)が必要なようです。

16mm望遠レンズは10Mega Pixelsの記述があり、高解像度に対応しています。


HQカメラモジュールの大きさと重さ

Raspberry Pi本体と大きさを比較すると、このような感じです。

カメラモジュールV2は軽くて小さかったですが、HQカメラモジュールは大きくて重いです。ずっしり。

重たいながら「デジカメ吸盤君DX」で図の向きで設置すると、うまくバランスが取れて、上下左右問題なく撮影できました。

吸盤のレバーの上にレンズが来る向きにすると、レンズの重心が吸盤の中心になり、倒れないようです。吸盤を使用しなくても安定しています。

では、デジカメ吸盤君DXでHQカメラモジュールを設置し、画角を調べてみたいと思います。


Raspberry Piカメラモジュールの画角比較

HQカメラモジュールによる撮影は、MotionEyeOSを使用してみました。

構築手順はこちらの記事になります。

撮影はRaspberry Pi 3 Model Bを使用しました。映像の解像度設定は1440x960pixelです。画角・画質はストリーミングモード(TCPポート8081で接続)にて確認しています。

カメラモジュールV2

比較のため、最初にカメラモジュールV2の画角と画質を調べようと思います。

屋内の画角

最初に、40cm程度離れた被写体を撮影する場合の画角を調べてみます。カメラモジュールV2の、画角と画像はこのような感じです。

  • 画角は広角気味で、被写体がやや遠い感じです。
  • 画質は、カメラモジュールV2のいつもの画質という感じです。少し赤みがかっていますね。
  • 画面が少し暗めですが、レンズが小さい=取り込める光が少ない影響かと思います。

屋外の画角

監視カメラとして使用する事を想定してみました。

家屋の2階にRaspberry Piカメラを設置。階下の駐車場の自動車を撮影する、というシチュエーションです。

カメラモジュールV2の画角はこのような感じです。

  • 画角は駐車スペース1台分が余裕で入り、自動車の周囲の様子も撮影できそうです。
  • 解像度はまあ普通です。人物の性別は判別できますが、細かい表情の判別は微妙かもしれません。
  • 屋外の場合でも、赤外線の影響か色味は少し赤みがかっています。

CGL 6mm CSマウントレンズ

屋内の画角

CSマウント6mm広角レンズも同様に撮影してみました。

  • 画角は広角気味ですが、被写体の全身が入り、丁度よい距離にあります。
  • カメラモジュールV2よりもくっきりとした画質です。
  • 黄色がやや薄い感じもしますが、画面は明るく、発色がしっかりしています。

屋外の画角

  • 画角はカメラモジュールV2よりも少し狭いですが、駐車スペース1台分が余裕で入り、自動車の周囲の様子も撮影できそうです。
  • 解像度高く、人物の表情も確認できそうです。
  • 明るさや色味も問題なく、監視カメラの映像として画質は高いと思います。

CGL 16mm Cマウントレンズ

屋内の画角

最後に16mm 望遠レンズはこのような感じです。

  • 画角は望遠で、被写体の表情がよく分かります。・・・。
  • 近距離で撮影したせいか、レンズの解像度がやや不足している感じもします。
  • すこし赤みがかっていますが、こちらも近距離の影響かと思います。

屋外の画角

  • 画角は自動車の半分も収まらない感じです。
  • 解像度が高く、フロントグラスに映り込む映像も録画できます。
  • 白飛びしないように、絞りを調整する必要がありました。明るさに応じて調整する必要があるようです。

HQカメラモジュールによりRaspberry Piで高画質な撮影が可能

以上のような感じで、HQカメラモジュールと純正レンズ2本の画角と画質をざっと見てみました。

以前、同じようなCマウントレンズの画角と画質を調べたことがありましたが。

画角についてはレンズ交換で調整が可能でしたが、解像度・明るさ、そして色の問題で、満足できる画質は得られていませんでした。

新しいHQカメラモジュールと純正レンズは、イメージセンサー・レンズともに解像度が高く、そして光を多く取り込める明るいレンズであることが分かりました。

色については赤外線フィルタがカメラモジュール・レンズともに導入されており、以前のCマウントレンズよりも色の再現性がかなり向上しています。

赤外線フィルタにより、夜間撮影には不向きかと思いますが。監視カメラとして使用する場合、明るい屋内か、日中の屋外でしたら全く問題無く高画質な映像を記録できることがわかりました。

16mm望遠レンズは、数十メートル以上離れた距離の被写体を撮影する場合に向いているかと思います。近場の撮影でしたら、6mm広角レンズが丁度よい事が分かりました。

カメラモジュールV2と比較すると価格は高価ですが、その価格に見合った解像度・明るさ・色の映像が得られますので、十分に価値は高いと思います。

カメラモジュールV2の画質に不満がありましたら、ぜひご導入してみてください。

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