Raspberry PiにUSBデバイスを接続する場合。
デバイスの消費電力を気にする必要があります。
その理由ですが。消費電力がRaspberry Piの許容範囲をオーバーすると、画面の右上に雷マーク~低電圧の警告が表示されて、動作が不安定になるためです。
というわけで、USBデバイスの供給電力の確認手順を記録させて頂こうと思います。
そもそもUSB端子で供給できる電力はどのくらい?
USBのデバイス供給電力を表示する前に。
そもそも、Raspberry PiのUSB端子に、どのくらいの電源容量のデバイスを接続して良いのでしょうか?
答えはこちらにありました。
- Raspberry Pi 4 Model B+の場合
- 本体の電源(Type-C端子)は3.0Aの電力が必要で
- USB端子に接続したデバイスの合計の供給電力は1.2Aまで
- ベアボード上の消費電力は600mA程度
という表記がありました。
USBに関しては、使用する電源アダプタが影響します。
- USB端子に接続できるデバイスは、供給電力の合計が1.2Aまで
- そのために、3.0AのType-C電源を必ず接続する必要がある
という認識です。
実は、Type-C電源ではなく、本体のGPIO端子からRaspberry Pi本体の電力を供給する場合、4.0Aまで供給が可能です。しかし、その場合にUSB端子の電源容量が増えるか、というと、変わらないという認識です。
よって。接続可能な電源容量の結論としまして。
Raspberry Pi 4 Model B+の場合、Type-C電源端子から3.0Aの電力を供給した場合。
USBに接続したデバイスに、最大1.2Aの電力を供給できる。
という認識になります。
具体的な最大電力の表示方法
ずばり。こちらの方法になるようです。
コマンドはこちらになります。
lsusb -v 2>/dev/null | grep -e 'MaxPower' -e 'Bus [0-9]'
具体的に。おうちのRaspberry Piで実行してみましょう。
TVチューナ+カードリーダー+HDDを取付けた場合のUSB電力の例
2行目の3.0 root Hubと、最後の2行のVIA Labs, Inc.Hub、2.0 root Hubは、Raspberry Pi内蔵のデバイスのようです。
外付けのUSB接続機器を抜粋しますと下記になります。
- SATA Bridge 8mA
- SmartCard Reader 76mA
- Digital TV Tuner 100mA
- Digital TV Tuner 100mA
- Digital TV Tuner 100mA
- Digital TV Tuner 100mA
- Hub 100mA
ふむふむ。
7番目のHubは、4チャンネル同時録画チューナーの内蔵ハブのようです。よって、チューナーだけで500mA使用しているのですね。
ちなみにチューナーは、外部電源も接続していますが、おそらく電波の増幅、アンプ用なのかもしれません。回路のチューナー部分、USB接続される部分で、500mA必要なのだと思います。(回路に500mA+増幅に数百mA~数A使用している感じ
カードリーダーは76mA割り当てられています。
SATA Bridgeは、ストレージとして2.5インチHDDを接続しています。今回は外部で電力を供給しているため、ディスクの駆動部分(モータやらアクチュエーターやら)の電力は不要で、USB接続回路で8mAという感じでしょうか。
バスパワーの2.5インチHDDをUSB端子に接続する場合、駆動部分の電力が加算されて、おそらく電力不足になるのではと思います。ハードディスクを接続したい場合は、必ず外部電源が必要と考えたほうが良いと思います。
ざっとまとめますと。
ストレージ・カードリーダー・チューナーでおよそ600mA使用している計算になります。
ちなみにマウス・キーボードは接続していません。接続すると、もっと電力が必要になります。
合計1.2A=1200mAまで接続可能のため、まだ余裕があります。マウス・キーボードを接続しても、大丈夫かなと思います。
念のための補足になりますが。
チューナーで500mA必要と記載しましたが、これはチューナーで実際に500mAの電力が消費されている、という意味ではありません。
USBデバイス→Raspberry Piへ通知された数値として、500mA消費する可能性があります、という意味になります。よって、実際に消費されている電力は、もう少し小さいと思います。
電力が不足して雷マークが出てしまうと、Raspberry Piがフリーズしたり再起動したりして、全く実用性がなくなります。
消費電力が大きいデバイスを接続する場合、しっかり容量を確認して、問題が無いか判断してから運用したほうが安全かと思います。
よろしければ確認してみて下さい!