Raspberry Pi OS 64ビットのロケール設定 令和5年(2023年)1月版

先日、USBストレージから64ビット版のRaspberry Pi OSを起動できるようにしました。

USB起動版Raspberry Pi OS 64ビットの初期設定 令和5年(2023年)1月版
令和4年(2022年)2月。旧名称Raspbianこと、Raspberry Pi OSの64ビット版が正式リリースされました。 ...

イメージを書き込む前に、ホスト名、ユーザ名、SSH有効化等を設定することで、コンソール(キーボード・マウス・ディスプレイ)を接続しなくても、初回起動直後にLAN経由でSSH接続できるようになりました。

SSH接続のターミナル経由で、ロケール等の初期設定を行う手順を記録させて頂こうと思います。


ネットワーク上のRaspberry Piの探し方

LANケーブルまたはWi-Fiに接続したRaspberry PiのIPアドレスを得る方法ですが。

こちらの手順のWireless Network Watcherを使用させて頂きました。

他のパソコンでRaspberry PiのIPアドレスを調べるには
ずばり、NirSoftさんのWNetWatcher.exeを使うと楽です。

見つかったIPアドレスを使用して、ターミナルアプリでSSH接続します。


静的IPアドレス設定

IPアドレスを固定にする場合、こちらの記事を御覧ください。

Raspberry Pi OS 64ビットの静的IPアドレス設定  令和5年(2023年)1月版
最初、Debian 11系統に従って、/etc/network/interfacesファイルを編集したのですが。 どうもRaspber...

コマンドラインraspi-configによる各種設定

それでは、SSH接続したターミナル経由で、ロケール等の各種初期設定を行おうと思います。

基本的にraspi-configコマンドを使用します。

sudo raspi-config

使用するキーは下記になります。

  • カーソルで上下選択。
  • TABキーで<Select>や<Finish>選択。
  • エンターキーで決定。
  • スペースキーでチェックボックス選択。

基本的に、カーソルとTABキー、エンターキーで設定を進めます。

日本語ロケール設定

まずは、日本語ロケールを設定します。

  1. 「5 Localisation Options」
  2. 「L1 Locale」
  3. 下にスクロールすると、既定で「en_GB.UTF-8」が有効になっています。英語ロケールを削除することも可能ですが、ロケールは複数選択できるため、そのままでも問題ありません。
  4. 「ja_JP.UTF-8」を選択し、スペースでチェックを有効にしました。使用するシステムやアプリによって、「ja_JP.EUC-JP」を選択する場合もあるかと思います。
  5. TABキーで<Ok>を選択します。
  6. 既定のロケールを選択します。私は「ja_JP.UTF-8」をデフォルトに設定しましたが、こちらも環境に合わせて選択して下さい。
  7. <Ok>を選択して、ロケール設定を完了します。

起動時のロゴ表示設定

なるべく早く起動したい場合など、起動時のスプラッシュ(ロゴ)を表示しないような設定が可能です。

  1. 「System Options」を選択します。
  2. 「Splash Screen」を選択します。
  3. 起動時、スプラッシュスクリーンを表示するかどうか選択します。「Yes」は表示する。「No」は表示しないです。Noを選択しました。
  4. スプラッシュスクリーンの表示が無効になりました。

起動時のGUI/CLI・自動ログイン設定

たとえば、ヘッドレスでサーバーとして使用したい場合など。GUIであるX-Window Systemが有効な場合、CPU・GPUやメモリー等のリソースが消費されます。また無駄なストレージアクセスも発生するため、ストレージの寿命や消費電力に影響します。

よって、使用する予定が無ければ、GUIは無効にしたほうが、性能や寿命、電気代への影響が軽減するためお勧めです。

  1. 「System Options」を選択します。
  2. 「Boot / Auto Login」を選択します。
  3. 次の4つから、GUI/CUIと、オートログインあり/なしを選択します。
    1. 「B1 Console」コンソールのみ。
    2. 「B2 Console Autologin」コンソールにオートログイン。
    3. 「B3 Desktop」GUI有効。
    4. 「B4 Desktop Autologin」GUI有効でオートログイン。
  4. 再起動して設定を反映します。<Yes>で再起動します。すぐ再起動しない場合、<No>を選択します。

以上で初期設定完了です。

  • ロケールの設定
  • スプラッシュスクリーンの表示
  • 起動時のGUI/CUIとオートログイン

Wi-Fiの国設定

SSHでログインした時、Wi-Fi~という警告が表示されていませんか?

その場合、Wi-Fiを使用しない場合でも、国設定を行っておいたほうが良さそうです。

USBストレージにイメージを書き込む際に、JPを選択できるのですが、Wi-Fiを使用しない場合、つい忘れがちです。

  1. 「5 Localisation Options」
  2. 「L4 WLAN Country」
  3. Jキーを5回押すと、「JP Japan」にたどり着けるようです
  4. 「了解」で設定を保存します


今回、1TBの容量のUSBストレージから、Raspberry Pi OSを起動しました。

64ビット版のRaspberry Pi OSは、通常版(Full)と軽量版(Lite)が存在します。

通常版と軽量版の違いは、Desktop環境の有無の違いですが、過去、Lite版ではビルド出来ないアプリが存在し、どうしてもFull版が必要な状況がありました。

確かにFull版は、ストレージ容量を消費しますが、容量の限られたmicroSDカードと異なり、容量が十分あるUSBストレージではあまり大きな問題ではありません。

よって、Full版のRaspberry Pi OSをインストールしたうえで、サーバとしてヘッドレスで使用したい場合は、上記の設定でGUIを無効にして使用する方法が、最も汎用性が高く、かつリソース消費も最低限で済むのかなと思います。

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