Raspberry Piの映像/音声出力は、HDMI端子をお使いの場合が多いと思いますが、Model A、A+、B、B+にはアナログ出力端子も用意されています。
しかしアナログ端子の配線は、一般的なTRRS Video/Audio 1と異なり、少し特殊なようです。
配線が異なるため、Raspberry Piにそのまま配線すると問題がありますが、プラグ変換アダプタを併用すると、Raspberry Piの音声及び映像のLINE出力を使用することができます。
Raspberry Piのアナログ端子の仕様と、プラグ変換アダプタを使用した映像/音声出力の取り出し方法を記録しておこうと思います。
先に結論を申し上げると。ライン出力を使うための接続は下図のようになります。
目次
Raspberry Piのアナログ出力端子の使用方法
一般的なTRRS仕様
各種3.5mm Phoneコネクターの仕様は、下記のWikiページに記載されているようです。
一般的なTRRSコネクターの配線は、次のかたちのようです。Video/Audio 1と呼ばれています。
Raspberry Piのアナログ出力仕様
一方、Raspberry Piのアナログ出力はCTIA-style AVと呼ばれる仕様で、Video/Audio 1と配線が異なるようです。CTIA-style AVは第6世代iPodやXbox 360E等でも採用されています。下図の配線のようです。
Video/Audio 1と比較すると、Ring1とSleeveが逆、つまり、オーディオの右(赤色)とコンポジットビデオ(黄色)が逆のようです。
Raspberry Piのアナログ出力を使うための機材
配線仕様の違いを吸収するため。下記の2つの機材を使用してみました。
最初にこちらのパーツをRaspberry Piに接続して、3.5mm PhoneコネクタをRCAコネクタに変換します。次にこちらのコネクタで配線の差異を吸収します。アナログ配線図
黄色のコンポジットビデオ出力端子に、赤色の音声右端子を接続します。
これで、3.5mm Phone端子にスピーカーを接続すると、正しく音声が出力されます。
Raspberry Piのアナログ出力を有効にするには。
画面右上のスピーカーアイコンを右クリックして、「Anarog」を選択して下さい。
実際にRaspbery Piのアナログ音声出力を使用してみましたが、SN比はそこそこ高く、音質はそれほど悪くはない感じでした。
Raspberry Piから音声出力を取り出す手段として、別途、DACを購入頂く方法も御座いますが。
目的によりましては。数百円の変換アダプタ2つでアナログ出力を利用できる、このような方法も実際にお試し頂いてはいかがでしょうか。
※ライン出力ということで、スピーカーやヘッドホンを接続する場合、アンプ(増幅器)が必要かと思います。PC用アンプ内蔵スピーカーは、問題なく接続できそうです。