PPPoE接続したRaspberry Piにホスト名でアクセスするには

前回、Raspberry PiからPPPoE接続を行なって、グローバルIPアドレスを割り当ててみました。

自宅のRaspberry Piにインターネット上からアクセスできるように、ダイナミックDNS(DDNS)サービスの1つ、No-IPのホスト名を割り当てる設定方法を記録しておこうと思います。


No-IPのアカウント作成

こちらの記事の手順で、No-IPのアカウントを作成しておきます。


No-IPクライアントのインストール

PPPoE接続を行なったRaspberry PiにNo-IPクライアントをインストールします。OSはUbuntu 20.04 LTSの場合の例になります。

  1. ビルド環境をインストールしておきます。
    sudo apt install build-essential
  2. No-IPクライアントを取得して展開、ビルドします。
    wget http://www.no-ip.com/client/linux/noip-duc-linux.tar.gz
    tar zxvf noip-duc-linux.tar.gz
    cd noip-2.1.9-1
    make

    いくつかワーニングが出ましたが、正しくビルドできたようです。

  3. インストールを開始します。
    sudo make install

  4. 次の内容を入力しました。
    ppp0インタフェースを選択するために1を入力
    No-IPのログイン名またはEメールアドレスを入力
    パスワードを入力
    正常にNo-IPへログインできると作成済みのホスト名が表示されます。
    インターバルは既定値[30]を選択
    既定値の[N]を選択

    入力が完了すると/usr/localディレクトリにNo-IPクライアントがインストールされます。

  5. systemdで自動起動しようと思います。起動スクリプトを取得し有効にしました。
    wget https://gist.githubusercontent.com/NathanGiesbrecht/da6560f21e55178bcea7fdd9ca2e39b5/raw/ea1ef414bda8a33f329dff1ab853016040b89891/noip2.service
    sudo cp noip2.service /usr/lib/systemd/system
    sudo systemctl enable noip2.service
    sudo systemctl start noip2.service


IPアドレスの更新確認

digコマンド等でホスト名からIPアドレスを検索した場合、IPアドレスの変更がすぐに反映されず、タイムラグが発生する場合があります。

このため、No-IPのホスト名に紐づくグローバルIPアドレスが正しいかどうかは、No-IPの管理画面で確認します。


以上でNo-IPクライアントがサービスとして動作するようになりました。

ppp0インタフェースを監視するように設定しましたので、PPPoE接続をし直してグローバルIPアドレスが変わった場合、自動的にDDNSへ変更が通知されると思います。

これでインターネット上から自宅のRaspberry Piへアクセスする準備ができました。

不特定多数の方に何かサービスを公開する場合、Raspberry Piで直接サービスを動かすかと思いますが。

不特定多数相手ではなく、限られた方が使用する場合は、VPNで認証と暗号化を行なって、自宅で動かすサービスを利用するほうが安全かと思います。

次はそのあたりを設定してみたいと思います。(たぶん

ではまた!

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