テレビやゲーム機といった、映像機器を接続するケーブルや端子。過去のものを含めると、色々な種類がありましたが。
2017年現在、一般的なものは。
- PC関連はHDMIとDisplayPort。
- PCの一部の用途でVGA端子。
- テレビ関連では、HDMI。
HDMIやDisplayPortは、今現在も新しい仕様が策定されて、進化を続けている規格になります。
その影響もあり、HDMIケーブルは、新しい機器で古いケーブルを使うとトラブルが発生する場合があります。
原因と対策を、簡単にまとめてみたいと思います。
目次
HDMIケーブルの種類を帯域幅で分類
HDMI規格は、こちらのHDMI公式ホームページに詳細が記載されております。
鍵となるポイントは3点。「帯域幅」と「イーサネット対応」かどうかそして「プレミアム対応」かどうか。
そのポイントでまとめると、5種類になります。
No. | ケーブルの種類(帯域幅別) | HDMIバージョン | 注意点 |
---|---|---|---|
1 | 4.95Gbps対応 | 1.0 1.1 1.2 1.2a | 「スタンダード」 |
2 | 10.2Gbps イーサネット非対応 | 1.3 1.3a | 「イーサネット対応」と書いていないケーブルは、予約済み端子が配線されていない場合も。 |
3 | 10.2Gbps イーサネット対応 | 1.4 1.4a 1.4b | 「ハイスピード」「カテゴリー2」 「イーサネット対応」と明記してあるもの。 |
4 | 18Gbps対応 | 2.0 2.0a 2.0b | 「Premium HDMI cable」認証済みのものは、18Gbps, 4K、HDR対応。 |
5 | 48Gbps対応 | 2.1 | 規格策定済ですが、製品の発売はまだのようです。(2017年7月現在) |
HDMIバージョンと機器の対応例
お使いの機器が、どの帯域に対応するか調べたいとき。機器のHDMIバージョンを調べる必要があります。
たとえばPlayStationと関連付けると、次の関係になります。
- PlayStation 3 → HDMI 1.3 →10.2Gbps イーサネット非対応
- PlayStation 4 → HDMI 1.4b → 10.2Gbps イーサネット対応
- PlayStation 4 Pro → HDMI 2.0b →18Gbps プレミアム対応が必要
問題が発生するパターンの例
問題が発生するパターンは・・・
- イーサネット対応ではないケーブルで、イーサネット対応機器を接続した時。
- たとえば10.2Gbps対応のケーブルなのに、18Gbps対応機器を接続した時。
こう考えると、ずいぶん問題が整理されると思います。
上記以外の理由・・・接触不良や断線、端子の破損(メッキ部分がペロっとめくれる場合があります)等がありますが、これらは「機器の故障」ですので、修理・交換が必要です。
極稀に、機器の相性の問題もあるかと思いますが・・・(相性問題は、本当はあってはいけないのですが)
最近のポイントは「Premium HDMI cable」認証済みかどうか
トラブルが潜む、罠的なものは、PlayStation 3時代のイーサネット非対応のケーブルではないでしょうか。ハイスピード対応ですが、予約済み端子がつながっていない場合も。
また、ハイスピード対応、イーサネット対応、HDMI 2.0対応でも、18Gbpsに対応しないケーブルもあるようです。
「プレミアム」と記述されたものは、それなりの意味があるようです。今でしたら「Premium HDMI cable」認証済みのものを選べば、18Gbps対応であり、4K, HDR信号に対応しているそうです。
機器と適合するケーブルの同時購入がポイント
ディスプレイやテレビ、PCやゲーム機といったHDMI機器を購入する場合。その機器のバージョンに合ったケーブルを同時購入することで、帯域の保証が得られることになります。
また、昔と違って、最近のケーブルは細くて扱いやすくなりました。端子がめくれて壊れる事も減りました。
2017年中盤以降、策定が完了した、HDMI 2.1対応機器が登場するかと思います。その場合、48Gbps対応の機器とケーブルが登場するかと思います。
昔の「ただ映像が見られる」時代から。高解像度、高音質、高フレームレート化、色空間の拡張・・・そして3D、HDR、VR対応への進化・・・・次はどんな映像が楽しめますでしょうか?