手元のRaspberry Pi 5に、アーマーケースとNVMe対応M.2端子を取り付ける予定ですが。
アーマーケースを取り付ける前に、本体のSoCにヒートスプレッダを取り付ける必要があります。
ヒートスプレッダーは、アーマーケースに付属のものですが、銅製で錆びやすく、届いた時点で錆が付着していました。
Raspbrry Pi 5に綺麗な状態で取り付けるために、錆を落とすための必要物、サビ落としの手順などを記録しておこうと思います。
目次
Raspberry Pi 5のヒートスプレッダー取り付け手順
ヒートスプレッダーはアーマーケースに付属
取り付けるヒートスプレッダは、こちらのRaspberry Pi 5用のアーマーケースに付属しているものです。 私はパッシブ冷却が好みのため、ファンなしを選択しましたが。ファンなし・シングルファン・デュアルファンから選択が可能です。こちらの製品に付属する、ヒートスプレッダーを使用しています。
純銅製のヒートスプレッダーは前処理とコーティングが必要
ヒートスプレッダーの材質は純銅で、大変品質が高いものです。
一方、純銅であるがために、錆びやすく、製品が手元に届いた時点で、錆が付着するのは仕方がありません。
チャック付きポリ袋で密閉されて梱包されており、販売側に落ち度は全くありません。
このまま取り付けると、取り付けた後も錆が広がり、場合によってはRaspberry Pi 5本体側のアルミのヒートスプレッダーに錆=腐食物が付着し、さらに異なる金属の接触により金属イオンが発生し、アルミにも腐食が広がる可能性があります。
よって、取り付け前に、下記の前処理が必要になります。
- 腐食物や腐食の原因になるもの(錆や汚れ)を除去する
- 異なる金属が直接接触しないように、コーティングする
アルミは酸化膜があるため、錆びづらいと言われますが、それは空気に触れた時の話です。
銅や鉄のような、異なる金属に接触させた場合は、錆びる可能性がぐっと上がるため、必ず間にシリコングリスやサーマルペーストを入れなければなりません。(アルミとアルミなど同じ材質なら大丈夫
今回はシリコングリスでコーティングします。放熱の熱伝導を考えると、サーマルペーストよりも、なるべく被膜が薄く、熱伝導率が高いシリコングリスがよろしいかと思います。(液体金属グリスがさらにおすすめ
研磨とコーティングに必要な材料
銅製ヒートスプレッダの取り付け前の前処理として、下記の材料を使用しました。
- クエン酸スプレー
- メラミンスポンジ
- シリコングリス(コーティング用)
- 中和剤(無くても可)
- 重曹スプレー
- アルコール(消毒用のものでOK)
コーティングは、アーマーケースに付属のサーマルグリスを使用しても良いのですが。具体的な材質・性能が調べられなかったため、私は使用を保留しました。
研磨後のコーティングに使用するシリコングリスは、腐食性が低く、熱伝導率が高いものが望ましいです。
今回は、オーバークロッカーのご家庭に、必ず常備されていると言われている、サーマル・ハイイログマさんを使用しました。
では研磨に入りましょう。
銅製ヒートスプレッダーの研磨
クエン酸ではなく、お酢を使用すると、汚れの落ちが早い=酸化する力が強すぎる=酸化が本体深くにも及ぶため、お酢は使用しません。錆だけ削るために、必ずクエン酸液を使用します。(どちらが酸っぱいか
小さめの容器にクエン酸液とヒートスプレッダーを入れて浸します。
数分待つと、腐食部分が柔らかくなります。
何度か磨く⇒錆が落ちなくなったらクエン酸に浸す⇒磨く
こちらを2~3回繰り返すと、このような感じで錆を落とすことができます。
錆が落ちたら、重曹で中和するか、アルコールで拭いてクエン酸を落としましょう。←これをやっておかないと、余計に全体が錆びやすくなります。
ヒートスプレッダーのコーティング
繰り返しになりますが、異なる金属同士の接触を避けるため/空気に触れなくして、錆を予防するために、コーティングが必要です。
サーマルグリズリーで全体をコーティングしました。Raspberry Pi 5本体のアルミのヒートスプレッダーと密着するように、ムラなく均一に塗りましょう。(写真の出来栄えはムラが多いですが。
ヒートスプレッダーの装着完了になります。
お疲れ様でした!
今回のヒートスプレッダーの取り付けは。
アーマーケース装着前の、前準備として行いました。
Raspberry Pi 5ですが。「銅製のヒートスプレッダーが付属する」時点で、「どれだけ発熱するの!?」という疑問が生じます。
本体にアルミのヒートスプレッダーが取り付けられているわけですが。銅を挟まないと、放熱が追いつかない~それだけSoC発熱量が大きいという可能性があります。
まあ、Raspberry Pi 5に関しては、2024年1月現在。電源ユニットが入手できないため、電源を入れることができないわけですが。
さて。次はアーマーケースを取り付けたいと思います。さらにPCI-Expresss用の拡張モジュールも取り付け予定です。
ではまた!