令和二年(2020年)秋冬 VPNサーバ機能付きWi-Fiルータはどれが良いのか

いつのまにか、Wi-Fi 6やIPv6 IPoE対応のルータが増えてきました。

VPNサーバ機能については、IPSecまたはOpenVPNの二択になった感じです。

IPSec対応ルータは、VPN接続時に特別なソフトウェア不要。OpenVPNは専用ソフトウェアが必要ですが自由度が高いといった違いがあります。

そのあたりを踏まえながら、現行機種を記録しておこうと思います。


VPNサーバ機能付きルータを選ぶポイント

VPN機能については、次のポイントを記録させて頂いております。

  1. VPNサーバ機能のレベル
    • 自宅のネットワーク機器すべてに安全にアクセス:VPNリモートアクセス機能
    • 自宅機器のアクセスが限定的(設定が必要):VPNではない独自のリモートアクセス機能
    • 外出先で安全にインターネットを利用できる:VPNプロキシ機能(自宅のルータを経由してインターネットへアクセス可能)
    • たとえばご自宅とご実家などLAN同士を接続:拠点間接続機能
  2. VPNのプロトコルの種類
    • IPSec対応機種は、特別なソフトウェアは不要のようです。
    • OpenVPNの場合、クライアントソフトウェアのインストールが必要です。
    • PPTP対応機種はiOSやmacOS、v6プラス(MAP-E)、transix(DS-Lite)環境では接続できません
  3. 維持費がかかるかどうか
    • 動的DNS(DDNS)が無料
    • 動的DNSが有料
    • 固定IPを使えば動的DNSは不要になります。こちらはISP(インターネット・サービス・プロバイダ)のオプション契約(有料)になります。

※ここで申し上げる「安全に」は「ユーザ認証が必要でさらにパケットが暗号化される」意味になります。


基本的にIPv6サービス対応とVPN機能は排他的

近年、IPv6サービスに対応したWi-Fiルータが多数登場しています。

この中で、VPNサーバ機能を持つ機種も存在しますが。基本的に、IPv6サービスを利用する場合、VPNサーバ機能は使用できない機種が多いようです。

私個人は、VPNサーバ機能を使用したい場合、IPv6サービスは使わず、既存のIPv4 PPPoEを使用することが基本と考えております。

もしもIPv6サービスの利用とVPNサーバ機能を同時に利用したいとお考えの場合、メーカが提供する情報をよくご確認下さい。


Wi-Fi 6(11ax) + IPSec対応機種

では実際に令和二年(2020年)秋・冬現行モデルのうち、VPNに対応したWi-Fiルータを記録させて頂きます。

Wi-Fi 5以前の802.11nのみ対応のルータは、現行機種は存在しないようです。よって今回は大きくWi-Fi6対応/Wi-Fi5対応と、IPSec対応/OpenVPN対応に分けさせて頂こうと思います。

シンプルに最もオススメの、無線が快適なWi-Fi 6(802.11ax)対応+IPSec VPN対応の機種は以下になります。

Buffalo

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:L2TP/IPsec
  3. 維持費:BuffaloダイナミックDNS(有料), DynDNS(有料), No-IP(無料プラン有り)
  4. Wi-Fi6(11ax)対応
  5. IPv6サービス対応

こちらの機種はすべて、Wi-Fi 6対応、IPSec対応の機種になります。2020年6月登場の最新機種「WXR-5700AX7S」はMU-MIMOに対応しており、ワンランク上のWi-Fi機能になります。

2020年6月登場の「WSR-5400AX6」「WSR-1800AX4」はIPv6サービスに対応していますが、VPNサーバ機能は搭載されていないようです。

ASUS

上から新しい機種になります。

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN、PPTP、IPSec
  3. 維持費: ASUS DDNS(無料)、DynDNS(有料)、TZO(有料)、No-IP(無料プラン有り)、他
  4. Wi-Fi6(11ax)対応

こちらの9機種がIPSec対応のWi-Fi 6ルータになります。

ZenWiFi AX (XT8)はメッシュWi-Fiシステムになりますが、その他の8機種もAiMeshに対応しており、メッシュシステムを構成することができます。

また多くの機種がMU-MIMOに対応しているのもASUSさんのWi-Fiルータの特徴かと思います。


Wi-Fi 6(11ax) + OpenVPN対応機種

次はWi-Fi 6+OpenVPN対応機種になります。

NETGEAR

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス・VPNプロキシ機能
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN
  3. 維持費:NETGEAR DDNS(無料)、No-IP(無料プラン有り)、DynDNS(有料)
  4. Wi-Fi6(11ax)対応

こちらの7機種(+RAX50-100JPS)が、Wi-Fi 6対応、OpenVPN対応のルータになります。2020年7月登場の「MK62-100JPS」「MK63-100JPS」はMU-MIMOに対応したメッシュシステムになります。

NETGEARさんのルータは、自宅経由でインターネットにアクセスする「VPNプロキシ機能」を設定することが可能のようです。OpenVPN対応ということで、専用のクライアント・ソフトウェアのインストールが必要ですが、IPSecよりも自由度が高いようです。

TP-Link

  1. VPNサーバ機能のレベル:リモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN、PPTP
  3. 維持費:TP-Link DDNS(無料)、DynDNS(有料)、No-IP(無料プラン有り)
  4. Wi-Fi6(11ax)対応
  5. 一部機種がIPv6サービス対応

TP-Linkさんはこちらの5機種がWi-Fi 6に対応しています。安価な価格帯でもWi-Fi 6に対応したVPNルータが入手できるようになってきました。

「Archer AX11000」「Archer AX6000」はWAN端子が2.5Gbpsに対応しており、より高速案インターネット接続が可能な機種になります。

さらに「Archer A10 Pro」「Archer A2600 Pro」「Archer A6」はIPv6サービスに対応しているようです。


Wi-Fi 5(11ac) + IPSec対応機種

Wi-Fi機能は1つ前の世代802.11acになりますが、VPNサーバ機能がIPsecに対応した機種は以下になります。VPNでIPSec機能を使いつつ、Wi-Fi機能はあまり重視しない場合は、こちらのWi-Fi 5(11ac)対応機種を選択したほうが費用を抑えられるかと思います。

また拠点間接続VPNを使用したい場合、こちらのSynologyさんのルータが対象機種になります。

アイ・オー・データ機器

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:IPSec
  3. 維持費:不要。iobb.netが無料で利用可能
  4. Wi-Fi5(11ac)対応
  5. IPv6サービス対応

アイ・オー・データ機器さんのこちらの4機種がIPSec対応のWi-Fi 5(11ac)ルータのようです。

iobb.netが無料で利用可能、維持費が掛からずIPSecが利用できるということで、長期的に使う場合はかなりお得かと思います。

ちなみに新機種の「WN-DAX3600XR」「WN-DAX1800GR」はVPNサーバ機能は無いようです。

Buffalo

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:L2TP/IPsec
  3. 維持費:BuffaloダイナミックDNS(有料), DynDNS(有料), No-IP(無料プラン有り)
  4. Wi-Fi5(11ac)対応
  5. IPv6サービス対応

こちらの4機種がIPSecに対応したWi-Fi 5ルータになります。IPv6サービスに対応しており、かつIPv6はNDプロキシ機能を搭載しています。

現在はPPPoEでVPNサーバ機能を使用しますが、将来的にIPv6サービスに乗り換える場合、こちらのルータを選んでおくのも良さそうです。

Synology

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス、拠点間接続
  2. VPNのプロトコル:WebVPN、SSL VPN、SSTP、OpenVPN、L2TP/IPSec、PPTP、Site-to-Site(拠点間接続)
  3. 維持費:Synology QuickConnect(無料) および Dynamic DNS (DDNS)
  4. Wi-Fi5(11ac) MU-MIMO Wave2
  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス、拠点間接続
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN、L2TP/IPSec、PPTP
    VPN Plus Server利用時:WebVPN、SSL VPN、SSTP、OpenVPN、L2TP/IPSec、PPTP、Site-to-Site(拠点間接続)
  3. 維持費:Synology QuickConnect(Synology DDNS)(無料)
  4. Wi-Fi5(11ac) MU-MIMO

Synologyさんの2機種は、IPsecに加えて拠点間接続にも対応した機種になります。

ASUS

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN、PPTP、IPSec
  3. 維持費: ASUS DDNS(無料)、DynDNS(有料)、TZO(有料)、No-IP(無料プラン有り)、他
  4. Wi-Fi5(11ac)対応

トライバンド メッシュWi-FiシステムのZenWiFi AC (CT8)は、IPSecに対応しています。2020年1月登場ということで比較的新しい機種ですので、IPsec対応のVPNリモートアクセスに対応しつつ、メッシュシステムを構築したい場合の選択肢として有効かと思います。

ASUSさんは他に「ROG Rapture GT-AC2900」がIPsecに対応しています。

TP-Link

「Archer C1200」と「Archer C55」がIPSecに対応したWi-Fi 5(11ac)ルータですが、国内での取り扱いが薄いようです。


Wi-Fi 5(11ac) + OpenVPN対応機種

最後はWi-Fi 5+OpenVPN対応の機種になります。

ASUS

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN、PPTP
  3. 維持費: ASUS DDNS(無料)、DynDNS(有料)、TZO(有料)、No-IP(無料プラン有り)、他
  4. Wi-Fi5(11ac)対応

こちらはOpenVPNに対応したWi-Fi 5(11ac)ルータになります。ASUSさんは4機種(+Lyra mini)が対応しているようです。ルータ費用を抑えつつ、VPNリモートアクセスを使いたい場合の選択肢になります。

NETGEAR

  1. VPNサーバ機能のレベル:VPNリモートアクセス
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN
  3. 維持費:NETGEAR DDNS(無料)、No-IP(無料プラン有り)、DynDNS(有料)
  4. Wi-Fi5(11ac)対応

NETGEARさんはこちらの5機種(+RBK50v2)がOpenVPN対応のWi-Fi5(11ac)ルータになります。

TP-Link

TP-Linkさんは7機種(+Archer A6、Archer A2600)がOpenVPN対応のWi-Fi5(11ac)ルータになります。


VPNサーバ機能を持つWi-Fiルータを、4つのカテゴリに分けてご紹介してみました。

令和二年10月現在、Wi-Fi機能はおおまかにWi-Fi 6(11ax)とWi-Fi 5(11ac)の二種類に分類できます。

Wi-Fi 6は、さらにMU-MIMO対応/非対応と、Transmit/Receive(Tx/Rx)の本数の違いがありますが、そのあたり価格帯で分類されている感じです。

上記のように分類させて頂いた結果、選択の基準としては

  • VPNの機能としてどのレベルが必要か=IPSec/OpenVPN
  • Wi-Fiをどの程度使用するか=Wi-Fi 6/Wi-Fi5
  • Wi-Fiの接続台数と速度=MU-MIMO対応/TxRx=価格帯

という基準で選ぶ方法もあるのかなと考えています。

ご自身の利用環境に合わせて、最適な機種を選択頂ければ幸いです。

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