NetworkManager更新後ppp接続できない場合の対処例

NetworkManagerを使用してPPPoE接続していた環境ですが。

Wi-Fiルータのファームウェア更新 + Raspberry Piを再起動したところ、接続できなくなってしまいました。

原因ですが。NetworkManagerの更新の影響のため、CentOS Stream等、Rocky Linuxを含めたCentOS系のOSで、PPPoE接続できなくなった現象が報告されているようです。

NetworkManagerでPPPoE接続できない場合の対応方法を記録しておこうと思います。


NetworkManager更新後ppp接続できない場合の対処例

nm_device_take_over_link()の影響?

こちらの投稿を拝見したところ。インタフェースの名前の影響で接続できない事例が報告されています。

前回の記事で作成したPPPoE接続の設定ですが。

  • 誤ったコネクション名: PPPoE
  • インタフェース名: ppp0

コネクション名とインタフェース名が一致するように。

  • コネクション名:ppp0
  • インタフェース名:ppp0

このようにコネクション名を変更します。

またIPv6環境内からパススルーで接続するため、ネットワークデバイスはeth0を使用しました。こちらの名称も確認しておきます。(稀にネットワークデバイス名が変わる場合があるため

ip a

PPPoEパススルーに使用するデバイスはeth0で間違いありません。

次に、作成したPPPoEコネクションの設定を確認します。

sudo nmcli c s PPPoE

設定を確認すると、connection.idとconnection.interface-nameの内容が違っています。

またPPPoE接続できない場合は、pppoe.username、pppoe.passwordも、正しい設定かどうか確認する必要があります。

最後にppp.parentのデバイスですが、eth0ということで正しい設定のようです。

確認が必要な設定をまとめてみましょう。


パススルー使用時のPPPoE接続設定の確認事項

  1. PPPoE接続のコネクションID
  2. PPPoE接続の名称 ⇒ ppp接続デバイス名、コネクションIDと合わせる。
  3. ppp.parentがパススルーに使用するデバイス名かどうか。
  4. pppoe.username
  5. pppoe.password

この5つの設定が正しいかどうかが重要になります。必要があれば、下記のコマンドで設定を変更します。


コネクションID、名称、ppp.parent設定

コネクションIDと名称は、ppp0で統一します。

sudo nmcli con edit PPPoE
set connection.interface-name ppp0
set pppoe.parent eth0
set connection.id ppp0
save
quit

以降、接続や切断は、PPPoEではなくppp0で行います。

5項目のうち、3つの項目を再設定しました。ユーザ名とパスワードは次の手順にて。


PPPoE接続ユーザ名・パスワード設定

こちらはnmcli~コマンドラインではなく、nmtui~メニューから行います。

sudo nmtui

DSL ppp0を選択

コネクションの編集から

PPPoE接続ユーザ名とパスワードを確認・必要があれば変更します。

以上で、NetworkManagerの設定確認が完了しました。

これで再接続できれば、NetworkMangerに問題があり、修正が完了したことになります。

再接続できない場合は、ルータの問題が考えられます。


Wi-FiルータのPPPoEパススルーが本当に有効か

PPPoE接続できない場合。Wi-Fiルータの動作を疑う必要があります。

私のおうち環境の場合。どうも、ファームウェア更新のタイミングで、PPPoEパススルーが無効になっていたようです。

まあ、設定上は「使用する」になっていましたが。

実際は「使用しない」動作になっておりました。これは気づかないなあ。

解決方法ですが。

「使用する」のチェックを外して、「設定」ボタンクリック。

その後再度、「使用する」のチェックをオンにして、「設定」ボタンをクリック。

これでPPPoEパススルー機能が、実際に使用できるようになりました。

まあ、その確認は、実はRocky LinuxではなくWindows PCを使ったのですが。前述の通り、Rocky LinuxのPPPoE接続は「nm_device_take_over_link()」の問題の可能性があるため、原因の切り分けに使用できず、他のPCを使用する必要がありました。

原因の切り分けの視点から、このような「接続できない」状況の場合は、「接続できるはず」の他のPCも必要になるのは仕方が無い感じがします。


以上の検証により。

一時、PPPoE接続ができなくなった、Rocky LinxのNetworkManagerから、再度接続ができるようになりました。

まあ接続できなくなった原因は、Wi-Fiルータのファームウェア更新により、PPPoEパススルーが無効になっていたことが原因ですが。

NetworkManagerの設定について、名称とインタフェースが一致していないと、正しく動作しない事例があるということで、より動作が安定する設定に改善することができました。

設定は「動いたからOK」ではなく。停電や再起動、その他デバイスの挙動も考慮すると、より安定度が高い設定に、更新する必要があるのですね。

NetworkManagerにてPPPoE接続できない場合、宜しければ上記の設定を確認してくみて下さい。

スポンサーリンク

フォローする

スポンサーリンク